スキー板を下ろすことなく、鳳凰小屋でUターンした前回の登山から3週間。またまた努龍君とのタイミングが合いまして再びスキーを担いで地蔵へ。今回は努龍君の写真多めでお送りいたします。
3月24日、今回は2人です。前回の経験を活かし、①もっと朝早く出る②スノーシューを持っていく、という単純明快なことで登頂、滑走を目指します。4:45、御座石鉱泉集合、5:00スタート。真っ暗です。明るい時間ならば、いつもは御座石のおばちゃんの「どこまでいくの~」という元気な高い声が聞こえてくるんだけど、この日は、シ~ン、としていました。ちょっと寂しいですね。
今回は出だしから、真っ白です。チェーンアイゼンを装着します。明らかに前回より雪が深いことが予想される。日の出はとてもきれいでした。
滑走バーンの砂払いに期待が!標高をぐんぐん上げていきます。雪も順調に深くなっていきます。明らかに前回よりペースは遅いです。燕頭山を越えると少し開けてきます。薬師も見える。夏はここからがらくちんなんですがね~。
ここからの道は前回苦戦したところ。だけど、今回は前回の踏み跡の上に新雪ということと、二人ともスノーシュー装着ということもあり、ちょっとスムーズ。
本当はシール登高で行ければいいんですが、平らではないので逆に大変です。ところどころ苦戦しながらも、鳳凰小屋には前回よりも1時間ほど速く到着。
さて、いよいよ砂払い、賽の河原へ。オベリスクが見えてきたがなかなかつかない。むしろ久々に脚がきつくて、5分ほど立ち止まる。疲れて立ち止まるということはほとんどないのですが、、、。まだ重い荷物になれていない感じがしています。
そして、肝心の雪の量は?30~50cmはある。では雪質は?
クラスト~。
やっぱり定番のクラストです。予想はしていました。しかも固い部分厚めです。板が曲がんなくて、コケるやつです。
でも青空なんで、そんなの関係ない!なんとか登頂して、お地蔵さんにお参りをして、いよいよ滑走準備。
そんなころ、努龍君のドローンが、ブ~ンと。いつもの音。
さて、晴れているうちに滑るぞ~。念願の青空オベリスク!雪質は難しいということわかっていたので、気を抜かないように。
板が滑り出した。
うわ、曲がらない!来たな!いつもより抜重を極端にして、ジャンプターン並みに滑る。10ターンもすればかなり疲れて一休み。この繰り返しで滑る。しかし、いつもは歩いているところを滑るって、気持ちよかった。
一度登り返してブナ林の中も滑ります。いや降ります。(笑)
雲がバーッと出てきて、「はい、おしまい」と告げられているようだった。しまいには雪まで降ってきた。鳳凰スキー滑走地蔵編は無事に終了した。
かと思っていた。が、しか~し、下山を開始してすぐにトラブル発生。後ろからうわーって声が。
「スノーシュー壊れました」
まじですか・・・・雪が少し強くなってきて、もう午後2時過ぎていた。ほぼ山頂直下。ここでかぁ~。どうやらゴムバンドがちぎれたらしい。これはズボズボの刑確定で、ヘッドランプでのんびり降りるか、と二人で話していたけど、努龍君が持っていたなんかのストラップでうまく補修でき、10分ほどであっさり復旧。ギアに頼るときは修理用具大事です。そのまま何もなかったようにサクサク下山し、ちょうど午後6時前ランプを出す前にゴールできました。下の方は雪は少し溶けていました。御座石鉱泉では、前回の撤退とその前の下見からこの計画を知っていたおばちゃんが、「どうだった~」と遠くから声をかけてくれる。僕は、「無事に滑れました!」と報告し、「またきま~す」とあいさつをし、帰路についた。
今回の滑走は第一回目の薬師岳のときより大変でした。3月3日に実はスキーなしで途中まで下見に行っていた。そして3月4日の撤退。3回目にしてやっと。13時間半の重い荷物を背負っての行動は体力トレーニングにもなったし、楽しくて、残りの観音岳滑走も楽しみになってきました。
最後にいつも長時間一緒に行動してくれているカメラマンの武部努龍君には感謝してもしきれません。そしてきちっと写真に残してくれる。ありがとうございます!
鳳凰三山まだまだ遊びます。しばらくはグリーンシーズンを楽しみます。
yamamoto
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