Norrønaは、プラスチックのマイクロファイバーが海洋環境(および水処理施設の汚泥を利用した肥料)にもたらす悪影響を懸念しており、合成繊維で作られた衣類の洗濯が問題の一因であることを認識しています。そして、私たちはこの問題に対する短期的および長期的な解決策を見つけるために取り組んでいます。
合成繊維から作られた衣類を洗濯する際に、プラスチックのマイクロファイバーが抜け落ちることが研究で明らかになりました。これらの繊維は長さが5mm未満であり、その多くは水処理施設で捕捉されず海に流れ込み、海洋生物に害を及ぼしています。
ノルウェーで実施された調査によると、化学繊維衣類の洗濯は、これらの排出量の5番目に大きな原因であり、年間110トンに達することが示唆されています。ノルウェーでは毎年2250トンの自動車タイヤの摩耗が最大であり、ボートや船舶の塗料は2番目(650トン)、プラスチック生産は3番目(400トン)です。ノルウェー環境庁と研究プロジェクト、およびその調査結果についてはこちらをご覧ください。
フリース製品はこのようなマイクロファイバーを生み出してしまう原因のひとつですが、Norrønaの高品質なフリース製品は、低品質なフリース製品よりもマイクロファイバーの流出がはるかに少ないことが明らかになっています(この研究についてはこちらをご覧ください)。しかし、これは言い訳にはなりません。私たちはこの問題に対するさらなる解決策を見つけるために取り組んでいます。
私たちはドイツの非営利団体Guppy Friendと協力しており、彼らの開発したウォッシングバッグは中にプラスチック繊維を閉じ込めることが判明したため、それを利益なしで販売しています。洗濯後は、プラスチック繊維を取り除き、他のプラスチックと一緒にリサイクルすることが可能です。これは、衣類をウォッシングバッグに入れて洗うことで、洗濯中に抜け落ちたマイクロファイバーの大部分を回収できるという短期的な解決策を表しています。さらに、マイクロファイバーの脱落を減らすために有効なもうひとつの方法は、フロントローディング式洗濯機を使用することです(この研究の詳細はこちらをご覧ください)。
※ウォッシングバッグの販売はノルウェー国内での施策になります。
Norrønaはまた、欧州におけるアウトドア業界団体であるEOG(European Outdoor Group)とリーズ大学によって開始された国際環境NGOのマイクロファイバー・コンソーシアムにも貢献し、そのメンバーでもあります。この共同事業体は、マイクロファイバーに関する重要な事案を検討し、この問題を解決する方法についてのさらなる研究に貢献しています。
長期的な観点からは、生地サプライヤーと協力して従来よりも耐久性のある繊維を作り、それを代替とするための新しい構造を検討しています。また、Norrønaはベースレイヤーとミッドレイヤーまたはインサレーションのコレクションにおいて、ウール製品を扱っています。ウールは海に流出したとしてもはるかに害の少ない天然繊維であるため、こういった繊維をより積極的に採用していくことも解決策のひとつとなるはずです。