Houdiniを代表するアイテム、Power Houdiは今年で20周年を迎えました。
過去20年間を振り返って、どんなウエアを購入し、それをどう着ていましたか? Power Houdiについてお話しする前に、自分たちのクローゼットに少しだけ思いを巡らせてみましょう。というのも、2000年代に入って衣類を取り巻く環境は激変しているからです。たとえば、世界で新たに生産される衣類の量は、この20年で実に2倍以上に増えています。一方で、こうした衣類を着用する期間は従来の半分程度にまで減っており、そのうちの2/3はわずか1年足らずで焼却・廃棄されています。安い衣類を取っ替え引っ替えして、1シーズン、もしくは2シーズンだけ袖を通す。いつからか、大量生産される使い捨ての衣類が、私たちのクローゼットの大部分を占めるようになってしまいました。
大量生産・大量消費は資源の無駄使いになるだけではありません。こうした生産体制は大量の温室効果ガスを排出します。全世界の温室効果ガス量のうち8%はアパレル産業から排出されており、この数字は航空業界および海運業界で排出される温室効果ガス量を合わせたものよりも多いのです。こうしたことから、アパレル産業は長く“世界第2位の汚染産業”と言われていました。
出典: Ellen MacArthur Foundation「A New Textiles Economy」(2017)
「自分のクローゼットを、よりサステイナブルなものにアップデートする」。これは非常に複雑なテーマですが、Houdiniが考える答えはシンプルかつ明快です。「良いものを作り、長く着る」、ただそれだけ。実は、冒頭の数字「1287」は、Power Houdiの平均着用回数なのです。1着あたり1287回、期間にして約10.2年。これは先進国における衣類の平均寿命の100倍になっています。
Power Houdiは1287のキャンプの夜を快適にし、1287の凍るような朝のランニングでも暖かく過ごせます。また、1287日のスキー、1287回の遠征においても同様に。10 年以上、人生を最大限に楽しむ瞬間に着用できる耐久性を備えたウエアですが、それはPower Houdiにおける単なる平均の数字です。すべての衣類がこのように設計され、着用されていれば、過剰消費・過剰廃棄の問題は解決できるはずなのです。
とはいえ「耐久性に優れている」という理由だけで、10年もの間、着用し続けてくれるユーザーは存在しません。大切なのは着心地と汎用性、つまり快適さと使い勝手のよさのバランスです。20年前に誕生したPower Houdiも、毎シーズン、製品寿命を伸ばすための工夫や着心地のよさを向上する改善を重ねてきました。今度はそれを楽しむのがあなたの仕事です。手に取ってから10年以上着用することのできるPower Houdi。素晴らしい人生とともに、ゆっくりと時間をかけて楽しんでください。