虫が嫌いな方、ごめんなさい。
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8月も終わりに差し掛かったある朝、庭の塀に、セミの幼虫がしがみついていました。地面は砂利がしかれている。きれいに敷き詰められた砂利の一画に、親指ほどの黒く深そうな穴が残っている。この小さな体で砂利を押しのけて這い出て来たのであろ。
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しばらく様子を見ていても、まったく脱皮を始める様子がなく、ちょっと家事をしに家の中へ。
30分程でまた見に戻ると、既に生態は殻の外。ライブで脱皮の様子を見たかったのに…。とほほ。見られているのがわかっていたのでしょうか?
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今ではちょっとググれば、羽化の様子なんていくらでも見れるのだろう。
それでも、実際に目の前で、そのセミが地中で何年過ごし、とある年の夏、何をきっかけにするのか?羽化の為に障害物をかき分けて地上に這い出てくる。すげーなー、不思議だなー、全部本能で動いてるんだよなー。
そんなことを考えながら、セミの声を聞きながら羽化を眺めていると、少し生命の神秘に触れた感じになります。
セミの羽化、実際に見たことありますか?
生涯の最後の瞬間を、空を見上げることもできず、力なく仰向けで転がっているセミを道路でよく見かけます。セミの一生を考えた後は、当面はちょっぴり切なくなります。
8月が終わります。都民である我が家一同、この夏は帰省や外出は控え、自宅周辺でできることを沢山楽しみました。それはそれで、身近な生活圏の新たな発見に繋がり、良い機会となりましたが。それでも、来年は心置きなく外出できる8月でありますように。
T.Egusa
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