ACLIMAは北欧ノルウェーで1939年に創業したメリノウールウェアブランドです。
ACLIMAは創業以来80年間にわたって、過酷な北欧の自然環境におけるウールウェアの研究と開発、クオリティへの追求、テキスタイルの技術革新などに飽くなき情熱を持ち続けてきました。世界のウールウェアの産業構造は大きく変化し、現在ではほとんどのアウトドアブランドが自国から離れた遠くの地の工場で商品を生産しています。しかし、ACLIMAは今でもなおヨーロッパにある自社工場生産にこだわっています。生産から販売まですべてのプロセスをコントロールし、環境への社会的責任を果たしながら、製品クオリティへの厳しい基準と専門技術を維持するべきだと信じているからです。
現在のACLIMAのすべての製品の縫製製造は、東欧エストニア南部の都市 Valgaにある自社工場、Aclima Balticがおこなっています。製造前の紡績素材も、北ヨーロッパ各地にあるの最高級の紡績工場と提携し、紡績、染色、仕上げ、ニッテッィングといった全工程を独自に管理しています。また、元素材のメリノウールに関しても、オーストラリアやニュージーランドなどの世界各地の原糸から厳選して、原毛サプライヤーより直接仕入れています。もちろん環境や動物愛護の観点にも気を配っており、すべての製品はミュールジング・フリーの羊毛のみを使用しています。
メリノウール繊維は、優れた保温力を持ちながら、その天然の繊維構造から生まれる吸湿性と発散性によって、いつもドライで快適な着心地を産み出す、あらゆる温度環境に適した素材です。また、天然素材の肌触りは身体へのストレスを軽減し、天然の抗菌作用により臭いを抑える効果も持っています。ACLIMAの生まれるノルウェーは、夏でも氷河に囲まれた山脈や、厳しい冬の極北の荒野など、広大で過酷な大自然を有しています。その厳しい自然環境の中で、日々の生活だけでなく、ハンティング・登山・スキーといったアウトドア・アクティビティや極地冒険などをおこなってきたノルウェーの先人達が愛用してきたウェアが、メリノウールでした。
ACLIMAは80年にわたってメリノウールに特化した製品を作り続けてきました。ウール生地に使用される原料や繊維の紡績技術は、長い年月を通じて格段に進化してきました。今ではさまざまな技術開発によって、耐久性、伸縮性、難燃性といった特徴も持ち合わせることが可能になりました。ACLIMAはその伝統のウールウェアの技術と、革新的な機能開発を両立して組み合わせることで、極北の自然環境にも耐えられるアウトドアに最適な製品作りをしています。あらゆる商品は研究所とフィールドで何度もテストされ開発されています。
ACLIMAの名を一躍有名にしたのは、メリノウール繊維を網状に編み込んだ画期的なスキンレイヤー “WOOL NET”の発表でした。地肌とベースレイヤーとの間に着ることで、驚くべき保温力と快適なドライさを両立させた革新的なアイデアは、瞬く間に評判を呼びました。現在ではアウトドア・フィールドにとどまらず、ノルウェー、スウェーデン、ベルギー、イギリスなどのヨーロッパ各国の軍隊におけるベースレイヤーに採用されています。また、難燃性ウールを開発してヨーロッパ各国の警察、消防、工場のワークアンダーウェアに採用されるなど、商用プロダクツ以外の製品開発も数多くおこなっています。