昨日に引き続きの日帰り出張大阪編を終えての帰り、京料理の名店で長いこと修行して5年前に独立した京都の親友のお店を訪ねました。1年近くぶりだけど奥さまと二人で相変わらず居心地のいいお店を楽しそうにやっていました。
やっぱりなにごとも楽しそうにしていると、そこに集う仲間も、お客さんもきっと楽しいはずだろうなぁと改めて思います。

仕事を始めて、社長になってそれなりに時間が経ちましたが、世の中的には十分に小さな小さな会社で別にそれに不満もなければ、文句もないのですが、それなりに身の丈でやってきていると思います。自分たちが住む業界的には少しは知れた会社であるだろうけれども、そんなこともどうでもいいのですが、これぐらいの規模の会社、もしくはもっと大きくてもそうなのかもしれないし、そうじゃないのかもしれないけど、社長呼び出しの電話が普通にかかってくるのです。まぁ俗に言う「営業電話」ですね。

それはもちろん営業であり、きっとこれぐらいの規模だとワンマン社長さまなんだろう嵩をくくっているというかもしくは社長以外の誰も電話に出ないと思っているのかは定かでないですが、まぁよく呼び出されます。なんだかこっちが隠れる必要もないのになんでそうしないとならないの?と思いつつ居留守を使うこともまぁありますけど。

そんなに会社の電話に出るタイプでもないので、滅多に自分で取ることはなくても忙しそうなスタッフから「電話です」と言われれば聞いたことがない社名に、もしくは誰でも知っているであろう証券会社さんの社名に、営業電話だろうなぁと想像できていたとしても当然電話は代わるわけです。

ほとんどは申し訳ないけど忙しくなくても話をする気がないので、ある程度一方的に話をして電話を代わってから数秒もしくは10秒以内ぐらい?で受話器は置かれます。まぁお互いのためにはそれが時間の無駄を省けているので良策だと思いますが、たまにいるんです。なんだか波長が合うというかなんか話を聞いてあげたいよう雰囲気だったりする人が。

そういう人は大抵ちょっと前に営業で会社に来ていたり、その彼がちょっと前に送った手紙が封を切られずにワタクシの目の間にあったりとなんらかの「影響」のようなものを残しているのです。もちろん飛び込み営業なので、そこに引っかかることも電話同様にかなり少ないのですが、夏の暑い日にスーツをバシッと着て顔にこれでもかってほど汗をかいていたりすると、ついつい「クスッ」となってしまうというか、ついつい「水でも飲むか?」と言いたくなるようなある意味演出なのか、作戦なのかは別にしてもそういうことを積み重ねるにあたり、二度目三度目は当然ながら顔も名前も覚えてしまうのです。そして時間があれば彼らの話を聞くことにもとても興味があったりします。

大学に行くであろう時分を海外で過ごしたお陰でのある意味の図々しさや、興味本位での行動が得意である自分の性格も災いしているのであることは自覚しているのですが、有名な大学を出て同期入社が何百人というような企業に勤める彼らの話にもとても興味があるのです。

そうやって話を聞いている時に思うのは、人生の短さをここ数年特に実感している身として、「好きなことをやってない」彼らを不憫に思ってしまうということなのです。完全に大きなお世話でしょうし、これからの為ですとかいろいろわからないではないのですが、もっと貪欲に自分のやりたことに集中する、やりたいことができる環境を作ったりそれを作る為に仕事をするとかっていう目標があったほうがいいだろうなぁと思うのです。

好きなことをするのと、しなくちゃいけないことをするのは違いますが、どっちも必要な存在だと思います。どっちかの比重が高くてもいいのですが、自分の夢であったり憧れとしての好きなこと、やりたいことがあって、それと相対するものもしくはそれを補うためのものとして、メシを食う為に、もしくは自分のやりたいことを実現させる為にやらなければならないことというのが存在すると思うのです。

いい大学を出ていい会社に入ってって、それで人生は終わりじゃないのです。どちらかというとそれがやっと大人としてのスタートであり、そこから自分の人生を自分の少なように作っていける時なのです。なので誰かの評価とか、誰かと比較しすぎて自分らしさがなくなるようことにならないように、常に自分のやっていることに自信を持って信念を持ってやっていけるそんな仕事をして欲しいのです。そしてそういうことができている人はきっといつも笑顔で、苦しい時ですら楽しんでいると思います。

でも勘違いしちゃいけないのは、自分のやりたいようにやるということと、人の話を聞かないことや、言い訳をすることはまったく違います。そしてやったこともないのに、誰かに話を聞いたからとか誰かの失敗を見ていたからとかというような理由でまったく挑戦もせずにその行為にチャレンジしなかったり、馬鹿にするようなことを言うのもダメです。

大変なことをやっている時は、もちろん嫌だなぁと思います、誰でも。でもそれを乗り越えることが乗り越えた人にだけ乗り越えた分だけの糧になるのです。これはとても大きな経験であり、その人の人生を豊かにしてくれるものだと思います。少しずつそのハードルを上げて新しいことに笑顔でチャレンジすることが人生だと思うのです。最終的にいつも笑顔で楽しそうにしていたらあいつには勝てないよなぁって思われるじゃないですか。そんな仲間がたくさんいる人生がやっぱりいいと思うんです。そしてそうあるようにこれからも努力していこうと思います。

わか