出発前に「いってきます!」の気持ちを込めて1月4日に投稿した通りなのですが、
年末より長期休暇をいただき僕にとって夢の様な景色の中で、素晴らしい面子と共にGRAND CANYON の谷底を流れるコロラドリバーをカヤックで下りながら旅してきました。
谷底で過ごした日数は13日間。
ゴール地点に決めた、車が入ってこられる場所までは約340㎞。
東京から名古屋まで漕いだ感じです。
日数分の食料に、テントや寝袋、そして少しのアルコールを旅のリーダー的な存在であるウッディーがデザインしたカヤックに詰め込みました。
パッキングを終えるとその味わったことのない重量に不安がよぎります。
川の感じは1日に数回こんな感じの瀬が現れるのですが、スーパーヘビー級のカヤックなので
「あっマズイ!」と思って艇の向きを変えようとしてもムリで、ムチウチになるんじゃないかと思うくらいの衝撃を何度も喰らいました。
目の前に立ちはだかった波を見ると本気で泣きたくなるんですけど、カヤックが重いから避けられない。
なので核心部に覚悟を決めて行くしかない。
瀬の中はずっとそんな感じでした。
川の恐怖の合間には、高台や洞窟、何億年もかけて川の水が岩を削ってできた「水の道」などを探検しました。
グランドキャニオンは世界屈指の化石の宝庫。
断崖の一番上の地層は2億5000万年前の地層で、貝やサンゴの化石があるらしい。
なので、2億5000万年前はここが海の底だったということ。
一応そのことを頭では理解して、そんな遠くの過去を想像してみますが、結局のところ訳が分からなくなります。
ライフジャケットが凍るほど寒かった夜は、途中で拾った流木で得られる焚き火をみんなで囲み、毎晩色々なことを話しました。
キャンプ地はその日が晴れだったら貴重な平地を探し、雨の日は洞窟を探します。
洞窟はどこもかなり大きかったので、ワイワイご飯が食べれる感じです。
コロラドリバーに流れ込む無数の支流の中には石灰石が多く含まれて、写真のように青白く光る幻想的な流れが2つありました。
そして毎朝、テントのファスナーを開けて見える景色に「 グランドキャニオン! 」と、いちいち感動して、ここにいる幸せを感じてから1日が始まっていました。
谷底での生活は、食べて 漕いで たき火して 寝る の繰り返しで、
いたってシンプルな生活でした。
川でぬれた髪はずっと乾かず、キャンプ地では落石に怯え、寝るときには瀬の轟音が渓谷内に響きわたり寝れず、やっぱりずっと寒い。
けれど、そんな原始的でシンプルな生活は常に楽しくて仕方がなかったです。
都会での快適な生活を非とはまったく思わないけれど、
この時代に、谷底で、必然的にシンプルな生活を送ったというのは、
ものすごく幸せなことであり、贅沢であり、刺激的で楽しいものでした。
それを贅沢だと感じるのは
今の時代に対しての、ただの「ないものねだり」 なのかもしれませんが、
大きな自然の懐で味わうこんな楽しさを、これからも探求していこうと思います。
まだ写真や動画が集まっていませんが、この旅の報告を各地でやらせて頂けそうです。
詳細が決まりましたらこちらでお知らせさせてもらいますね。
写真を見返していたら、ビール飲みたくなってきました。
大内
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