我が社では数多くのアウトドアブランドを手がけていますが、いま最もマニアックでホットなのは、もしかするとこのブランドなのかもしれません。
ACLIMA (アクリマ)
約75年もの間ノルウェーで続くメリノウールアンダーウェアブランド。自社工場生産にこだわり、ヨーロッパ各国の軍隊・警察・消防などでこぞって採用されている、独特の製品ラインナップです。
これまでかれこれ七年ぐらいは手がけているのですが、あまりにマニアック過ぎてどうしていいんだか分からず、直営店の店頭で細々と販売するだけで、時が過ぎてしまっていました。
ところが昨年より、突如として脚光を浴び始めました。オシャレなアウトドアショップや本格的なプロショップのオーナーさん達が、このブランドの良さを発見してくれたのです。
ちゃんと着てみると品質はぜんぜん悪くないし、一見ダサく見えがちなデザインは実はじっくり付き合うと安心の無骨さで、ハードコアなスペックも満載。そんなところもマニア心もくすぐるのかもしれません。
なかでも秀逸なのが、メリノウール繊維を網状に編み込んだ画期的なスキンレイヤー “WOOL NET”。
見た目は、はっきり申し上げまして、ただの変態網タイツ野郎です。
同時に販売されているタイツも合わせて着用した鏡に映る自分の姿を見ると、健康に産んでくれたお母さんが哀しむのではないか?という躊躇をついつい感じてしまいます。
ところがこのスキン・メッシュが、ベースレイヤーとの間に絶妙な中空保温層を作ることで,信じられないぐらい暖かく、また身体への汗戻りも防ぎ、冬山では一度着たらもう脱げなくなるのです。もうどの山に行くにも、暖かすぎて手放せくなります。
課題は、着ている姿がどうも気恥ずかしい、という一点のみ。
好きなスタッフはみんな、七年もの間、隠れキリシタンのように隠れてこっそり着ていました。山から下りてきた温泉の脱衣場で隣同士で服を脱ぐときは、上に着ているモノと一緒にエイヤッと脱ぐこと、という秘密の約束もしていました。そうしないとソッチ方面のカップルだと思われてしまうからです。
そうやって、秘密結社「網タイツクラブ」への入会を口頭伝承のようにヒトからヒトへこっそり伝えてきたのです。
ところが昨年より奇跡のプチ・ブレイク。三鷹にあるハイカーズ・デポの土屋さんまでもが取り上げてくれる事態になりました。
これで少しは得意げにTシャツの下をチラ見せできそうです。
七年前からこのウェアの素晴らしさを力説し、トレランでもクロカンでも、孤軍奮闘でひとり網タイツで人前に出ていた、伝道師タチさんも感無量です。
フィールド好きのみなさま、秘密結社「網タイツクラブ」へのご参加お待ちしております。
HODAKA
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